今では多くの場で活用されている電子ブックがどのように誕生し、進化してきたかを振り返ってみましょう。
1990年代前半に、某大手旅行会社が【1億円近くをかけて構築したシステム】が発端といわれております。
旅行会社は「時期が過ぎたら1円の価値もなくなるパンフレットの山を何とかしなければ。。。」 という悩みから「印刷物のデータから、印刷を行うと同時にebookがWeb上に公開される」というシステムを構築し、パンフレットの刷り部数を削減を目指しました。
結果としては、ebookは非常に注目を集めましたが、結果として「非常に見にくい」という評判を得ることになってしまいます。
とういうのも、当時はブロードバンドが普及しておらず、ebookを快適に閲覧できる環境がほとんどなかったことが原因といわれております。
2000年前後にはブロードバンドも普及し、海外でebook系のソフト開発会社の乱立が起きました。
日本の大手印刷会社は海外の技術ライセンスを買い取り、日本語化(ローカライズ)し、 「1ページ○千円で作ります!」という【ebookの制作請負型ビジネス】がスタートします。
これにより、大手企業は積極的にebookの導入に踏み切りますが、一番この技術を必要としている 「紙を大量に扱うが、資金的にWebに対して大量の投資が出来ない」 という会社に対してはまだまだ敷居の高いサービスでした。
2005年以降は「自分たちで簡単に、安くebookを利用したい」という声が強くなってまいります。
そこで、登場したのが弊社のActiBookのような【ソフト提供型サービス】です。
簡単なインターフェイスでパソコンのスキルが高くない人でも作れるようにしてしまうことで 外注に出すよりも、早く、安く制作することが可能になりました。
そのため、過去に紙で大量の情報の蓄積がある出版社や新聞社、即時性と閲覧性を同時に求められる企業IRの公開など今まで同様のシステムを使いたかったが、資金的な理由で見送っていた印刷会社や旅行会社、学校関連、製造メーカー様がこぞって使い始めてきました。
2009年以降、iPhone、iPad、Androidなどの登場により、スマートフォンやタブレット対応の電子ブックが登場します。
これにより書籍や雑誌だけではなくカタログやパンフレット、社内文書やチラシといった様々な紙媒体が電子化され、デジタルデバイスで手軽に持ち運べたり、しおりや文字検索、ペン入力などビューアの機能により快適に閲覧することができるようになりました。
これらはアプリやWebサイトを利用して配信するだけではなく、営業マンがお客様先で紙媒体の変わりに提案資料として利用したり、店舗ではデジタルサイネージとして活用するなど、スマートフォンやタブレットの普及と共に様々な用途において利用が進んできています。
スターティアラボも2010年にはPC/iPhone/iPadの電子ブックを開発しましたが
従来のPC版と同様の編集作業でiPad用の電子ブックを作成できるため、
スマートデバイス用の電子ブック作成の時間とコストが削減できるということで
大変好評をいただきました。
マルチデバイス対応により、様々なシチュエーションでたくさんのユーザが電子ブックを閲覧することができる環境が整いました。
次に求められたことは、ただ作成して閲覧するだけではなく、電子ブックをどのように活用するか?ということです。
電子ブックを通して情報を共有したり、Webサイトへの誘導や買い物といった様々なアクションにつながる機能やコンテンツ制作が求められるようになりました。
また、配信管理システムの充実やユーザごとのログ情報の集積・分析などが行えるしくみにより、売上アップや経費削減など幅広い活用方法が可能なプラットフォームへと進化しています。