窪田様:当社は製版・印刷会社で、特にコミック制作を得意としています。InDesignを中心としたMacと写研の両方のDTPシステムに対応。設立当初から積み上げてきた技術をもとに、書籍、雑誌・コミック誌を中心にマニュアル・カタログ類まで幅広く手掛けています。最近は、各種電子書籍フォーマットの制作にも対応しており、ActiBookを使った電子ブック制作にも力を入れております。また、電子ブック販売サイト「プロレス本屋」などの運営にも携わっています
オノ・エーワン様
電子ブックを検討することになったきっかけ、ActiBookをお選びいただいた理由を教えてください。
窪田様:当社のメイン業務はDTP、製版ですが、今後DTPの仕事を更に取り込んでいくためには、更にお客様のニーズに応えるための選択肢(付加サービス)を増やしていく必要があるだろうと。その結果、電子ブックというサービスにたどり着きました。電子ブックは間違いなく私たちの業界では切り離せない存在になっていくだろうと思っていましたが、私たちはあくまで「DTPの受注拡大を目的とした付加サービス」として使いたかったのです。
ActiBookをお選びいただいた理由は何でしょうか?
窪田様:ActiBookを含め3社と比較検討しました。最大の決め手となったのは、スターティアラボさんのサポート体制がしっかりしていることでした。当社のようなDTPをメインとする会社が電子ブック事業をどのように展開していけばよいか、導入後も相談にのっていただける体制のある会社に絞り込み、貴社を選ばせていただきました。
実際、取引先への売り込みや事業展開など、貴社の営業の方やサポートの方が親身になって相談にのっていただけていますので、選んで正解でしたね。
泉様:実制作は私が主にやっているのですが、マニュアルに載っていない質問でも対処いただき助かります。それに、深夜に作業中に出てきた疑問などメールを投げると、翌日の朝イチまでに返事の連絡が来る。とても心強く感じます。
ホームページも当社でリニューアルしていただきましたね。
窪田様:はい。以前のWebサイトは会社説明だけの飾り物で、これを営業ツールとして使えるものにしたいと。電子ブックを入れるのであれば、その紹介アピールも絡めて貴社にお願いしました。
泉様:私はWebリニューアルの際から、かかわらせていただきました。社内でWebの専門知識を持つ者がいないなか、貴社のディレクターの方と相談しながらコンテンツのアイディアなどを出させていただきました
窪田様:現にリニューアルが功を奏して、これまで取引のなかった企業様から仕事をいただけるようになりました。コミック制作を得意とする当社の強みをリニューアル後のサイトで打ち出したのですが、それを見た大手電機メーカー様から配信用の画像修正の仕事が舞い込んできたのです。
泉様:以前はアクセス数もお問い合わせもほとんどなかったサイトだったので、うれしい結果です。今では「電子ブック」というキーワードで当社が上位に表示されることもあり、Webからの集客も出来てきたのかなと感じています。
電子ブック事業を、取引先へどのようにアプローチしていったのですか?
窪田様:最初は「立ち読み」サービスを展開していきました。DTPの取引先に対して、電子ブックの立ち読みコンテンツをつくりませんかと。ただ当社の場合、これはあまり効果が現れませんでした。「電子ブックを作ってほしい」という声はたくさんいただくのですが、案件にならない。というのも、立ち読みではなく「電子ブックを売りたい」というお客様の要望が多かったからです。
ならば、電子ブック販売ツールであるActiBook shelf(※)を導入しようと。それから、受注につながる案件が次第に増えていったのです。
ActiBook Shelfを使った電子ブック販売サイトが、「プロレス本屋」ですね?
窪田様:はい。すでに廃刊となったプロレス雑誌や新聞などをデジタル版に焼きなおして、当サイトで販売しています。
泉様:特定の読者はいるものの、大手企業ではやらないニッチな分野ですし、「当社なら電子ブックが手軽につくれるよ」とアプローチをかけました。
「プロレス本屋」では、元データがないため紙をスキャンして、精度を上げるため画像補正をするなど手間ひまかけて作っています。データをそろえるまでは大変ですが、ActiBookの操作自体は簡単です。
窪田様:このサイトをActiBook shelfを使って立ち上げたところ、ある月刊誌の制作会社から電子ブック制作の依頼をいただき、「じゃあDTPも一緒にお願いします」と。当初の計画が、ついに実現したのです。自社で電子ブックも作れる、さらにECサイトを立ち上げて販売もしている、そこまでの技術を持っている会社だから安心してDTPもお願いできると評価いただけたのだと思います。
泉様:電子ブックはあくまで本業のDTP受注拡大につなげる付加サービスと見ています。ActiBookが宣伝ツールとなって新規顧客を取り込み、そのつながりから別の仕事につなげていくことができたのは、当社にとって大きなメリットですね。
窪田様:「プロレス本屋」のサイトも、オープンして数か月で会員数は100人を越えています。直近にプロレスの試合があったりすると、当社でチラシを作成して周知活動を行ったりもしており、会員数はまだまだ増えていますね。今後はもっとWEBなどを活用して幅広く情報を発信していきたいと思っています。
電子ブック事業を、取引先へどのようにアプローチしていったのですか?
窪田様:経済産業省の事業で、国が予算を出してデジタル市場を広めようという「コンテンツ緊急電子化事業」というのがあります。電子ブックもその1つで当社も制作会社として応募したところ、200社以上のなかから見事に選ばれました。
この事業の目的は東日本大震災の支援事業の一環で、東北の企業が優先されるなか、さらに大手企業が名を連ねるなかで当社が選ばれたのは、大変な誇りです。これも電子ブックの作成から販売まで行っているという実績を見ていただけたのかなと感じています。
ActiBook、またはスターティアラボへご要望がありましたらお伝え願います。
泉様:Actibookの画像はjpgで書き出されますが、pngなど他の拡張子でも吐き出されるよう選べたらいいなと思います。容量を軽減するためにjpgで吐き出しているのはわかるのですが、高度なクオリティを求められる案件もありますので、拡張子が選べるよう自由度が広がるとうれしいですね。
窪田様:ActiBook shelfにも自由度が広がるといいなあと思います。レイアウトパターンがいくつかあって、そのなかから選べるとか。「プロレス本屋」以外にも、いくつか企画があがっており、そういうニッチなジャンルを組み合わせた電子ブック販売サイトを作っていきたいですね。
ActiBookを検討されている会社に対して、メッセージがありましたらお願いします。
窪田様:電子ブックだけで売上を立てるのは、現在の市場では難しいと思います。ですが私たちは将来の電子化市場を見越しながらも、現在の本業(DTP)に生かすことを目的としてActiBookを導入しました。実際に月刊誌のDTPなど新しい仕事をいくつも受注できました。うまく使えば、最大限のメリットが得られるツールに化けるでしょう。
泉様:新しいことをやらないと、新しい仕事はもらえないですからね。確かに、導入して結果を出すまでにコストと時間はかかるものですし、私たちのような業界だと渋る節のあるツールだとは思います。でも、必ず何かが戻ってくることを私は確信しました。新しい仕事を得るための付加サービスとして導入しても損はないと思いますよ。
本日は、ありがとうございました!